「うつヌケ」祝・ドラマ化
こんにちは。うつ病で10年以上精神科に通院していた、あかねこ(@akaneko222222)です
田中圭一さん著「うつヌケ」がHuluでドラマ化したということで、今日はうつヌケ話。
うつヌケ本
そもそも、あかねこはこの「うつヌケ本」を読もうとは思っていませんでした。
存在は知っていたけど「読みたい」とまでは思っていなかったので。
そうしたら旦那がこの本を買ってきた。
旦那はうつとか無縁の人です。
うつになったキッカケ
このブログで何回か書いてますが、学生時代のいじめがキッカケで学校に通えなくなり
その後「うつ状態」になり、精神科に行く→「うつ病ですね」と言われる。
https://akaneko.pw/1-18/
本当に何もやる気が出なくて、一日中引きこもって何もしなかった。
当時はまだネットも普及していなくて、スマホもなかったから
今みたいに「ネットでつながる」ということが全くなかった。
家族の仲はあんまりよくないし、友達もいないし、完全に引きこもり。
ただ、自分の部屋がなかったので「100%引きこもり」にはなれなかった。
これが良かったのかどうなのか…
当時17歳くらい。
17歳、18歳って言ったらピチピチで何をやっても楽しい、キラキラした時期やけど
どん底にいた女子高生でした(;´・ω・)
通院期間、14年
17歳頃から通院をはじめて、病院に通わなくなったのは31歳頃のことです。
今でこそ病院に行っていないから「病院に行かなくて良いね!」と言われますが
10代後半から、20代の若くて楽しい時期を、ずーっとうつ病と戦ってきたんですが。
「でも今通院してなくて、うつヌケしているから良いやん」って。
何がなんでも羨ましがりたいのか、あなたは(´・ω・`)
薬を飲んでも、治らない
メンタル系の薬については賛否両論あると思いますが、あかねこは「薬を飲んでも治らない」タイプでした。
抗うつ剤(精神安定剤)を飲んだところで「うつ気分が落ち着く」という事が、一切なかった。
効果がある人もいるとは思いますので、個人差があるとしか言えませんが。
むしろ副作用のほうが酷かった。
肌荒れがとにかく酷くて、顔面ニキビがボッコボコ。
常に赤いボツボツが大量発生したり、腫れたりしてた。
これは皮膚科に行っても治りませんでした。
20代の頃は毎月、皮膚科と精神科に通い続けました。
ちなみにメンタル系の服薬をやめたら、
肌荒れはスッパリと消えました。
子なしの専業主婦
20代前半の頃は、女性の憧れ?「子供のいない専業主婦」でした。
子供がいないから育児の苦労はない。
専業主婦といっても、うつ病で何も出来ないから家事はしない。
もちろん、仕事はしていない。
これだけ見たら「めちゃくちゃ気楽やん」やけど、優雅にランチしたり、ショッピングしたりなんてしてません。
そもそも鬱状態やから、外に出る元気とか、買い物する元気なんて、一切なかった。
家の中に引きこもって、近所のスーパーか、精神科か皮膚科に行くぐらいしか外に出なかった。
専業主婦といっても家事をする元気もないから、家の中はぐちゃぐちゃ。
洗濯物は山のように積みあがっている。
外食は外に出る元気がないから総菜だったり、カップ麺だったり。
好きな相手だったら多少は頑張れたのかもしれませんが(;´・ω・)
離婚して実家に帰る
結婚前から私は精神科に通っている、引きこもりだというのは伝えていましたが
元旦那さんは「ここまで酷いと思わなかった」と思ったかもしれんね。
ちょっとくらいなら家事出来るやろうと期待したかもしれんけど、本当に何も出来なかった。
やる気が出ない。
やる気はあっても、身体がついていかない。
頭では色々考えるけど、身体がついていかない。
だから「うつだから何も出来ない」というのは嫌というほど気持ちはわかります。
(新型うつ病は理解出来ませんが)
実家が嫌いで家を飛び出したから家には帰りたくなかったんやけど、数年間我慢した後に結局離婚して実家に帰りました。
うつヌケしたキッカケ
実家に帰ってから、色んなメンタルクリニックを転々としていて、とある病院に落ち着いた。
7~8年くらい前の事かな。そこで「アスペルガーですね」と診断されたのが、うつヌケのキッカケです。
当時は今ほど情報がなくてアスペルガーと検索しても情報はさっぱり出てこなかった。
でも自分が「アスペルガーなのか」と判明してからは、驚くほど調子が良くなって
「もう通院しなくても大丈夫ですよ」と言ってもらえた。
なので、今は通院していません。
うつヌケする方法
かといって、そんな簡単に「うつヌケ」したわけではないです。
「ウツヌケしたい」という自分の気持ちが一番効果的でした。
病は気からと言いますが、ほんまにそうやと思った。
「どうせ鬱なんて治らないし」と思ってたら、絶対治りません。
「鬱を抜け出そう」という気持ちを持っていたら、抜けました。
病院はいくつか転々としていたんやけど、どこ行っても「うつ病ですね」として薬を出すしかしなかったので
それで「うつ病なのはわかってるんやけど、なんか違う…」と自分の中で違和感があったので。
30年間生きてきて、ようやくその違和感が消えた。
たどりついた某病院の先生だけは「アスペルガーですね」と言った。
診断テストをしましたが、どういうテストやったかはあまり覚えていません。
やっぱり自分は「病気じゃないんや。障害なんや」と気付いたら、気持ちが凄く楽になりました。
うつヌケ本で言ったら、うつ君たちがどっかに行った感じです。
うつ状態の人にはおススメしない
「うつヌケ本」ですが、今精神的に落ち着いている、鬱状態の人にはあんまオススメしません。
「うつを抜けた人向け」の本かなと思いました。
鬱状態の人がこの本を読んでも「どうせうつヌケしないんやし…」と思うだけちゃうかな。
周囲にうつの人がいる場合は、声のかけ方とか、参考になると思います。
完全に抜けたわけではない
精神科の通院は終了しましたが、完全にうつトンネルを抜けたわけではなく
うつの第二トンネル、第三トンネルを通る場合はあります。
親が亡くなった時に第二トンネルに入って、その後に猫も亡くなって、まだ辛い気持ちが抜けたわけではないです。
ブログ毎日書いてるから全然平気やんって思われるやろうけど、本当に鬱状態やったらブログ書く元気すらありませんよ。
きっと当時のほうがもっと辛い気持ちが素直に書き出せたと思うんやけど、
鬱状態だとほんまにブログ書く元気なんて一切なかったです。
声をかける時は注意して
よく鬱の人に「頑張って」と言ってはいけない
とは言います。
「頑張っているのに、さらに頑張れって言われても…」と余計落ち込むからです。
「親が亡くなったのってもう2年前でしょ?いつまで落ち込んでるの?」と言われた時は、さすがにキレました。
直接「頑張れ」という言葉ではないですが
「親が亡くなって悲しみから立ち直ろうと頑張っている人に、頑張れと言った」
ように私には聞こえました(被害妄想)
鬱トンネルを頑張って抜けようとしているのに「他人の応援で」余計抜けられなくなりました。
相手は、そんな事をこれっぽっちも思ってないでしょう。
「元気づけようと気を使ったのに!」「家で引きこもってるやろうから、誘ったのに!」と逆ギレされた。
私は「元気づけてほしい」「気分転換に付き合ってほしい」なんて一言も言ってません。
「一人にしてほしい。そっとしておいてほしい」とは言いましたが。
ネットでつながるのは好きです。ブログの感想もとても嬉しいです。
ただ対面で会うのは、今はまだしんどいです。
うつの人は、周りに要望を伝えてほしい
よく、うつ病の人への接し方がわからないという話を聞きます。
頑張れってはげましたらアカンのやったら、なんて声かけたら良いの?
私は落ち込んだ時は「そっとしておいてほしい」と言います。
これは気分が落ち込んだ時は毎回、周囲に伝わるように言ってます。
それにもかかわらず突っ込んでくる人はいますが。
じゃあ放置していたらいいのか、といったら放置されたら嫌なタイプの人もいます。
「自分は誰にも必要とされていない…見放された…」と余計落ち込むタイプです。
となると「うつ本人」が「周囲にどうしてほしいか」を言うしかないと思います。
「そっとしておいてほしい」
「話を聞いてほしい」
「一緒に出掛けてほしい」
とか、希望を伝えてください。
アスペルガーは治らない、うつは治る
私は発達障害の診断済みアスペルガーです。発達障害は治りません。
うつ病は病気です。治るものです。
「絶対治る」という気持ちを持っていたら、治るものだと思ってます。
鬱状態にいる中では「そんな治るわけないやん…」と思うけど、私も1年や2年そこらで治ったわけじゃないです。
治るのに10年以上かかりました。
治った後だって、鬱状態になる事があるので完治したわけではないです。
「うつだから」「鬱病だから」と言って怠けるのは、とても簡単な事です。
「治らないもんだから」と言うのはやめてください。そら治るもんも治らんわ!!!
うつヌケした人の経験より。